2026/08/17 (更新日:2026/08/17)
布団の上げ下ろしで痛む変形性股関節症|福岡県朝倉市比良松からも来院|田主丸整骨院整体院
布団の上げ下ろしをするたびに股関節が痛む、朝の家事がつらい——そのような症状でお悩みの方は、変形性股関節症が関係している可能性があります。変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ることで痛みや股関節可動域の制限が生じる疾患であり、日本整形外科学会によると国内の患者数は約100万人以上とされています。布団の上げ下ろしのような朝の家事動作は、股関節を深く曲げる・ひねるという動きを伴うため、症状が出やすいタイミングのひとつです。この記事では、原因から見分け方、セルフチェック、具体的なセルフケア方法までをわかりやすく解説します。
変形性股関節症はなぜ起こるのか——股関節で何が起きているか
変形性股関節症は、股関節を包む軟骨が長年の負荷によって少しずつすり減り、骨同士が摩擦するようになることで痛みや炎症が起きる疾患です。大きく「一次性」と「二次性」に分けられます。
一次性(原因不明型)は、加齢・体重増加・長年の姿勢の崩れなどが重なり、明確な先行疾患なしに軟骨が摩耗するケースです。
二次性(原因が特定できる型)は、先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん:股関節の受け皿部分が浅い状態)などが下地となり、関節に異常な力が集中することで軟骨の劣化が早まるケースです。日本人の変形性股関節症の約80〜90%はこの二次性であると報告されています(日本整形外科学会)。
股関節は上半身の体重を脚に伝える要所であるため、軟骨が薄くなると歩行・しゃがむ・股関節を内側にひねる動作などで強い刺激が加わり、症状が現れやすくなります。

時間帯・動作・部位で見分ける——痛みのパターンから状態を読み解く
変形性股関節症の痛みは、いつ・どんな動作で・どの部位に出るかによって、症状の進み具合や原因が異なります。以下の表を参考にしてください。
| パターン | 考えられる状態・理由 |
|---|---|
| 朝起き抜けに股関節がこわばる(30分以内に軽快) | 関節内の滑液(かつえき:関節を滑らかにする液体)が夜間の安静で循環しにくくなっているため。初期〜中期に多い |
| 布団の上げ下ろし・靴下を履く動作で痛む | 股関節の屈曲(曲げる)と内旋(内側へのひねり)が重なる動作で関節面への圧力が高まるため |
| 歩き始めの数歩だけ痛く、しばらくすると楽になる | 動き始めに滑液が関節面に均等に広がっていない状態で軟骨に負荷がかかるため(初期〜中期) |
| 長時間歩いた夕方以降に痛みが増す | 1日の活動で関節周囲の筋肉が疲労し、クッション機能が低下するため(中期以降) |
| 安静にしていても夜間に痛む | 炎症が強まっている可能性がある。進行期のサインであることが多い |
| 鼠径部(そけいぶ:太ももの付け根)だけが痛い | 股関節本体へのストレスを示す典型的な部位 |
| お尻・太ももの外側・膝まで痛みが広がる | 股関節周囲の筋肉や腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)への波及、または腰椎疾患との合併も考慮が必要 |
| 片側だけ痛い | 変形性股関節症では片側から始まるケースが多い。左右差が大きいときは骨盤の傾きも評価する |
| 両側に痛みがある | 二次性の場合でも両側に進展することがある。関節リウマチなど別の疾患も鑑別が必要 |

朝の家事動作(布団の上げ下ろし)でなぜ特に痛みが出やすいのか
朝の家事動作での痛みには2つの理由があります。第一に、睡眠中は関節を動かさないため滑液の循環が滞り、起床直後は関節内の潤滑が不十分な状態になっています。第二に、布団を畳む・持ち上げるという動作は「前かがみ+股関節の屈曲」が同時に起こるため、すり減った関節面に瞬間的な圧力が集中しやすい姿勢です。この2つが重なることで、朝の家事動作が特につらく感じられます。
自分でできるセルフチェック——股関節可動域と痛みの確認
変形性股関節症のセルフチェックとして代表的な方法を2つ紹介します。あくまで目安であり、確定診断は整形外科での画像検査が必要です。
チェック1:パトリックテスト(FABER テスト)
手順:
- 仰向けに寝て、チェックしたい側の足首を反対側の膝の上に乗せる(数字の「4」の形になるイメージ)。
- そのまま膝をゆっくり床に向けて押し下げる。
- 左右それぞれで行い、股関節〜鼠径部に痛みやつっかかり感が出るかを確認する。
判定の目安: 膝が床から30cm以上下がらない、または鼠径部〜お尻にかけて痛みや強い張り感が出た場合は、股関節可動域の制限や関節への刺激が生じている可能性があります。
チェック2:片足立ちテスト(トレンデレンブルグテスト)
手順:
- 壁の近くに立ち、片足で5秒間立つ(壁には触れずに試みる)。
- そのとき、反対側の骨盤が下がるかどうかを鏡やご家族に確認してもらう。
判定の目安: 浮かせた側の骨盤が下がる・体幹が支持脚側に傾く場合は、股関節外転筋(お尻の横の筋肉)の弱化や股関節の不安定性が示唆されます。変形性股関節症では中殿筋(ちゅうでんきん)の筋力低下を伴うことが多く、歩行時の骨盤の揺れ(トレンデレンブルク歩行)につながります。
今日からできるセルフケア——股関節可動域と筋力の両面からアプローチする
セルフケアは、股関節周囲の筋肉の緊張をほぐしつつ、支える筋力を高めることが基本の方針です。痛みが強い急性期には無理に行わず、軽い違和感程度のときに取り組んでください。
セルフケア1:股関節屈筋群のリリース(腸腰筋ストレッチ)
股関節を曲げる筋肉(腸腰筋:ちょうようきん)が硬くなると、立ち上がりや歩行時に股関節前面への引っ張りが増し、痛みが出やすくなります。
やり方:
- 床に片膝をついて、前足を一歩前に出す(ランジの姿勢)。
- 上体をまっすぐ保ちながら、骨盤を前に押し出すようにゆっくり体重を移動する。
- 後ろ脚の付け根(鼠径部)が伸びる感覚を確認しながら30秒キープ。
- 左右各3回、1日2〜3セット行う。
ポイントは腰を反らしすぎないこと。腰が反ると腰椎への負担が増えます。
セルフケア2:中殿筋トレーニング(クラムシェル運動)
股関節の横揺れを防ぐ中殿筋を鍛えることで、歩行時の関節への偏った負荷を減らすことが期待できます。
やり方:
- 横向きに寝て、膝を約45度に曲げ、両足首を重ねる。
- 骨盤が後ろに倒れないようにしながら、上側の膝をゆっくり天井に向けて開く(貝が開くイメージ)。
- 最大まで開いたところで2秒静止し、ゆっくり戻す。
- 1セット15回を左右それぞれ、1日2セット行う。
動かす範囲は無理に広げず、股関節に痛みが出ない範囲で行うことが大切です。
セルフケア3:朝の家事動作前の関節ウォームアップ
布団の上げ下ろし前に関節を温めてから動かすことで、動き始めの痛みの軽減を目指します。
やり方:
- ベッドまたは床に仰向けになり、両膝を胸に向けてゆっくり引き寄せる(両手で膝裏を支える)。
- そのまま膝を小さな円を描くようにゆっくり10回転させる(左右各方向)。
- 次に足首をゆっくり10回、時計回り・反時計回りにそれぞれ回す。
- 起床後すぐ、布団の上で実施する(所要時間は約3分)。
この動きによって関節内の滑液が循環し、動き始めのこわばりが和らぐことが期待できます。
やってはいけないこと——症状を悪化させる3つの行動
1. 痛みを我慢して無理に正座・深くしゃがむ動作を続ける
正座や深いしゃがみは股関節を最大屈曲・内旋させる姿勢であり、すり減った軟骨に強い圧力を集中させます。痛みが出るにもかかわらず繰り返すと炎症が遷延(長引く)し、軟骨へのダメージが蓄積します。日常的に行う場合は、椅子に座る動作に変えるなど環境を整えることをお勧めします。
2. 体重管理をしないまま運動量だけ増やす
日本整形外科学会の資料によると、体重が1kg増加すると歩行時に股関節にかかる力は約3〜4kg増えるとされています。体重コントロールをしないまま運動負荷だけを高めると、関節への機械的ストレスが増大し、軟骨の摩耗が加速するリスクがあります。水中ウォーキングなど関節への負荷が少ない運動から始めることが望ましいです。
3. 「痛くないから大丈夫」と判断して長期間放置する
変形性股関節症は、痛みが一時的に和らいでも軟骨の摩耗が静かに進行しているケースがあります。痛みの感じ方には個人差があり、痛みが少ないからといって進行していないとは限りません。症状が落ち着いているときこそ、可動域を保つための運動習慣を続けることが重要です。
受診の目安——このサインが出たら早めに整形外科へ
セルフケアで対処できる範囲には限界があります。以下に該当する場合は、速やかに整形外科を受診してください。
- 安静にしていても股関節〜太ももにかけて痛みが続き、夜間も眠れないほどの痛みがある
- 発熱(37.5度以上)を伴い、股関節周囲が熱を持っている(感染性関節炎・化膿性関節炎の可能性)
- 突然、股関節に激しい痛みが走り、足に体重をかけられなくなった(大腿骨頭壊死・骨折の可能性)
- 足のしびれや脱力感が伴い、膀胱・直腸の機能に異常がある(腰椎疾患の合併の可能性)
- 2〜4週間セルフケアを継続しても症状に変化が見られない
- 左右の脚の長さが明らかに違う、または歩行時に著しく体が傾く
整形外科ではX線(レントゲン)やMRIによる画像検査で軟骨の状態・骨の変形の程度を客観的に評価し、適切な治療方針を立てることができます。
よくある質問
変形性股関節症は何科を受診すればよいですか?
まずは整形外科を受診してください。X線やMRIによる画像検査で軟骨や骨の状態を確認し、症状の進行度に応じて保存療法(運動療法・薬物療法)や手術療法の方針を判断してもらえます。整骨院・整体院では痛みの軽減や筋力・可動域のサポートを行いますが、確定診断は医療機関での検査が必要です。
変形性股関節症は放置するとどうなりますか?
放置して軟骨の摩耗が進むと、骨同士が直接接触する「骨硬化」や骨が変形する「骨棘(こつきょく)」が生じ、股関節可動域がさらに制限されます。日常の歩行・階段・家事動作に支障が出るだけでなく、最終的には人工股関節置換術が必要になるケースもあります。早期から適切なケアを続けることで、進行を遅らせることが期待できます。
温めるのと冷やすのはどちらがよいですか?
慢性的な鈍い痛みや朝のこわばりには温めることが基本です。温熱により血流が改善し、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。一方、急に強く腫れた・熱を持っている・動かすと激しく痛むという急性の炎症サインがある場合は、患部を冷やして炎症を抑えることを優先してください。判断に迷う場合は、医療機関や整骨院で相談されることをお勧めします。
股関節の痛みは「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまわれる方も少なくありませんが、適切なセルフケアや施術によって日常生活の動きやすさの改善が期待できます。セルフケアを続けても症状が改善しない場合や、不安なことがある場合は、ぜひ田主丸整骨院整体院にお気軽にご相談ください。
施術を受けた方の感想レビュー
股関節が痛かったので、来院。カウンセリングもきちんとしていただき痛みの原因の説明も丁寧でした。施術後は痛みも軽減で、楽になりました。
くろすけ様
当院より:股関節の痛みでご来院いただき、施術後に楽になっていただけたとのこと、大変嬉しく思います。変形性股関節症をはじめとする股関節のお悩みは、痛みの原因をしっかり把握した上で、一人ひとりに合った施術を行うことがとても大切です。当院では丁寧なカウンセリングをもとに、関節への負担を和らげるアプローチや日常生活でのセルフケアもご提案しております。痛みを我慢せず、気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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