2026/08/26 (更新日:2026/08/26)
料理中に立てない変形性股関節症|福岡県久留米市田主丸町からも来院|田主丸整骨院整体院
料理中に台所で立っていると股関節が痛くなる、そんな経験はありませんか。変形性股関節症は、股関節の軟骨(骨と骨の間でクッションの役割を果たす組織)が少しずつすり減ることで痛みや可動域の制限が生じる疾患です。日本整形外科学会の報告では、国内で約500万人が変形性股関節症を抱えていると推計されており、特に中高年女性に多くみられます。「台所に立つのがつらい」「夕方になると股関節がずきずきする」といった症状は、この疾患の典型的なサインである可能性があります。この記事では、変形性股関節症の原因から、症状の見分け方・セルフチェック・セルフケア・受診の目安まで順を追って解説します。
変形性股関節症はなぜ起こるのか
変形性股関節症の根本的な原因は、股関節にかかる負担が長年にわたって軟骨の修復能力を上回り続けることです。大きく「一次性」と「二次性」に分けられます。
一次性は加齢・肥満・長時間立位(立ったままの姿勢を長く続けること)・筋力低下などが重なって軟骨が消耗するタイプです。台所での長時間立位はこの負担をじわじわと蓄積させます。体重が1 kg増えると股関節にかかる力は歩行時に約3倍、階段昇降時には約6倍になるとされており、体重管理がいかに重要かがわかります。
二次性は生まれつきの臼蓋形成不全(骨盤側の受け皿が浅い状態)や先天性股関節脱臼の後遺症が出発点になるタイプです。日本人女性の変形性股関節症の約80%が二次性であると報告されており(日本整形外科学会)、若い頃から股関節に違和感があった方は特に注意が必要です。
軟骨が失われると骨同士が接近し、骨の変形・骨棘(骨のとげのような突起)の形成・炎症が重なって痛みが慢性化していきます。

時間帯・動作・部位で分かる症状の見分け方
変形性股関節症の痛みには、出やすい時間帯や動作のパターンがあります。以下の表を参考に、ご自身の症状がどの段階・状態に近いかを確認してみてください。
| 特徴 | 考えられる状態・理由 |
|---|---|
| 朝起きてすぐ股関節がこわばり、10〜15分ほどで和らぐ | 関節内の炎症によって滑液(関節を潤す液体)の循環が悪くなっている。動き始めで循環が戻るため短時間で軽減しやすい |
| 夕方〜夜に痛みが増し、夜間も疼く | 日中の長時間立位や歩行で炎症が蓄積した状態。中期〜後期では安静時にも痛みが残ることがある |
| 歩き始めの数歩だけ痛い(その後は和らぐ) | 初期に多い。関節面への刺激が最初の体重移動で集中するが、温まると軽減する |
| 長時間立っていると股関節から太ももにかけて鈍痛が広がる | 股関節周囲の筋肉疲労と関節内圧の上昇が重なっている状態。台所での料理中に起こりやすい典型パターン |
| 股関節を深く曲げる(和式トイレ・床への座り込み)と強く痛む | 関節の可動域が制限され始めているサイン。臼蓋の縁と大腿骨頭が衝突しやすくなっている |
| 片側だけ痛む(左右差が大きい) | 二次性(臼蓋形成不全など)の関与が疑われる。利き足側に出ることも多い |
| 両側が同時期に痛む | 一次性(加齢・肥満)や関節リウマチの可能性もあるため、早めに専門医に確認を |
| 鼠径部(足の付け根)の奥に痛みがある | 変形性股関節症に比較的特徴的な部位。腰痛と間違われやすいが、股関節由来である可能性が高い |
| 大転子(太ももの外側の出っ張り)に痛みがある | 中殿筋・大転子滑液包炎との鑑別が必要なケースもある。股関節そのものの痛みとは区別したい |

朝のこわばりが15分以上続く場合は関節リウマチとの鑑別が必要なこともあるため、整形外科への相談をお勧めします。
自分で確認できるセルフチェック
パトリックテスト(股関節の可動域チェック)
パトリックテストは整形外科の診察でも行われる確認方法で、股関節の動きと痛みの有無を同時に確認できます。
手順
- 椅子または床に浅く腰かけ、背筋を軽く伸ばします。
- 片足をもう一方の膝の上に乗せ、足首を膝に近い位置で固定します(数字の「4」を足で作るイメージ)。
- 上に乗せた足の膝を、床に向かってゆっくり押し下げます。左右それぞれ10秒かけて確認します。
判定の目安
膝が床から15 cm以上下がらない、または鼠径部・お尻の深部にズキッとした痛みやつっぱり感が出る場合は、股関節の可動域制限や関節内の炎症が生じている可能性があります。健側(痛みのない側)と比べて明らかに動きが小さい場合も同様です。
トレンデレンブルグ徴候チェック(中殿筋の弱さを確認)
変形性股関節症では中殿筋(お尻の横の筋肉)が弱くなり、片脚立ちのときに骨盤が傾きやすくなります。
手順
- 壁の近くに立ち、指先だけを壁に添えます(バランス補助用)。
- 痛い側の脚だけで5秒間立ち、反対側の骨盤が下がっていないか鏡や動画で確認します。
判定の目安
反対側の骨盤が2 cm以上下がる、または体幹が痛い側に大きく傾く場合は、中殿筋の著しい低下が疑われます。この状態では台所での長時間立位がさらに股関節への負担を増やしていると考えられます。
自宅でできるセルフケア方法
中殿筋を鍛えるサイドライイング・アブダクション
弱った中殿筋を強化することで骨盤の安定が高まり、股関節への集中的な負担を軽減することが期待できます。
やり方
- 痛くない側を下にして横になり、両膝を軽く伸ばします。
- 上側の脚を、つま先が天井を向いたまま床から30 cm程度持ち上げます。
- 2秒かけて上げ、3秒かけてゆっくり下ろします。この動作を10回繰り返し、1日2セット行います。
注意点
脚を上げる際に腰が反りすぎないよう意識してください。痛みが増す場合は無理に続けず休止します。
股関節屈筋群(腸腰筋)のストレッチ
長時間の立位や座位で縮んだままになりやすい腸腰筋(骨盤から太ももの内側につながる深い筋肉)を緩めることで、股関節の前側にかかる引っ張りのストレスを和らげます。
やり方
- 片膝立ちの姿勢(ランジのスタートポジション)をとります。後ろ膝の下にタオルを敷くと膝への負担が減ります。
- 背筋を伸ばしたまま、上半身を垂直に保ちながら体重を前方に少しずつ移動させます。
- 後ろ足の付け根の前側にじんわりとした伸びを感じたところで30秒キープします。
- 左右それぞれ30秒を1セットとし、1日3セット(計3回)行います。
反動をつけず、ゆっくりと伸ばすことがポイントです。
台所での立ち方の工夫(姿勢・生活習慣の見直し)
料理中の長時間立位そのものを減らす工夫も重要なセルフケアです。
- 足元にフットレスト(または厚めのマット)を置く: 片脚ずつ交互に乗せることで骨盤の傾きが変わり、腸腰筋・中殿筋への一方的な負担が分散されます。
- 台の高さを見直す: キッチンの作業台が低すぎると前傾姿勢になり、股関節に体重が集中しやすくなります。台の高さの目安は「手首を自然に下ろしたときの高さ+5 cm」程度です。
- 20分に1回の小休憩を挟む: タイマーを使って20分に1回、椅子やスツールに1〜2分座る習慣をつけるだけで、股関節への圧力の蓄積を大幅に抑えることができます。
これだけは避けてほしい「やってはいけないこと」
痛みを我慢して長時間立ち続ける
痛みは関節内で炎症が起きているサインです。その状態で立位を続けると関節内圧(関節の中の圧力)がさらに上昇し、残っている軟骨への機械的ダメージが積み重なります。痛みが出たら20分以内を目安に休憩を取るようにしてください。
股関節を無理に深く曲げる・ひねる動きを繰り返す
床に直接座ること(特に横座り・体育座り)や、足を内側にひねる動作は、臼蓋の縁と骨頭の衝突(インピンジメント)を繰り返し引き起こします。これは軟骨の摩耗を加速させる原因になります。椅子の生活に切り替え、座面の高さを膝と同じか少し高め(45〜50 cm程度)に保つことをお勧めします。
自己判断で激しいウォーキングや水中ウォーキングを長時間続ける
「運動した方がよい」と聞いて急に長距離歩行を始める方がいますが、軟骨が消耗している段階では過度な衝撃負荷が逆効果になることもあります。水中ウォーキング自体は股関節への衝撃が少なく有用とされていますが、痛みがあるままで30分以上続けることは炎症を悪化させるリスクがあります。開始前に専門家に適切な運動量の目安を確認してください。
受診の目安と専門医を優先すべきサイン
セルフケアは症状の軽減を目指す補助的な手段であり、以下のサインがある場合はセルフケアを優先せず、まず整形外科を受診してください。
- 安静にしていても痛みが止まらず、夜間に眠れないほどの痛みが3日以上続く
- 発熱(37.5度以上)を伴い、股関節が腫れている(化膿性関節炎や関節リウマチの疑い)
- 突然股関節に激しい痛みが走り、脚が動かせなくなった(大腿骨頭壊死や骨折の可能性)
- 痛みだけでなく、脚全体に力が入らない・しびれが広範囲に出ている(神経の問題が加わっている可能性)
- 股関節痛と同時に排尿・排便に異常が出ている(腰椎由来の神経障害との鑑別が必要)
- 市販の痛み止めを1週間使用しても症状が改善しない
これらに当てはまらない場合でも、日常生活に支障が出ている状態が2〜3週間続く場合は、整形外科での画像検査(X線撮影)で現在の軟骨や骨の状態を確認することをお勧めします。
よくある質問
変形性股関節症は何科を受診すればよいですか?
まず整形外科を受診して、X線検査で股関節の状態を確認してもらうことをお勧めします。診断がついたうえで、痛みの軽減や日常動作の改善を目的としたリハビリ・運動療法を整骨院で並行して行うという組み合わせが多くとられています。整骨院では医師が行う診断や画像検査はできませんので、まずは診断を受けることを優先してください。
温めるのと冷やすのはどちらが効果的ですか?
急に痛みが強くなったとき・関節が熱感や腫れを帯びているときは冷やす(10〜15分のアイシング)が適切です。慢性期で熱感がなく鈍痛が続く場合は温めることで血流が改善し、筋肉のこわばりが緩みやすくなります。判断に迷うときは、痛みが強くなった直後の24〜48時間は冷やし、その後は温めるという順番を目安にしてください。
放置するとどうなりますか?
変形性股関節症は自然に軟骨が回復する疾患ではなく、適切なケアがなければ軟骨の消耗が進み、最終的には骨同士が直接当たる状態になることがあります。日本整形外科学会の診療ガイドラインでは、重症化した場合の選択肢として人工股関節置換術が示されています。早期に運動療法・体重管理・生活習慣の見直しを始めることで、進行を遅らせることが期待できます。「痛みが少ないうちに対策を始める」ことが長期的な生活の質を保つうえで重要です。
セルフケアを続けても症状が改善しない場合や、どのケアが自分に合っているか迷う場合は、田主丸整骨院にお気軽にご相談ください。福岡県久留米市田主丸町からもご来院いただいており、一人ひとりの状態に合わせたサポートをご提案しています。
施術を受けた方の感想レビュー
股関節が痛かったので、来院。カウンセリングもきちんとしていただき痛みの原因の説明も丁寧でした。施術後は痛みも軽減で、楽になりました。
くろすけ様
当院より:股関節の痛みでご来院いただき、施術後に楽になっていただけたとのこと、大変嬉しく思います。変形性股関節症をはじめとする股関節のお悩みは、放置してしまうと日常生活への影響がどんどん大きくなることがありますので、早めのケアがとても大切です。当院では痛みの原因をしっかりとご説明しながら、お一人おひとりの状態に合わせた施術を行っております。気になる症状がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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