2026/08/02 (更新日:2026/08/02)
靴下を履くときの変形性股関節症|福岡県三井郡大刀洗町からも来院|田主丸整骨院整体院
靴下を履くとき、股関節がつっぱって足先まで手が届きにくくなっていませんか。その動作のつらさは、変形性股関節症のサインである可能性があります。変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ることで骨どうしが直接ぶつかり、痛みや股関節の可動域制限(関節の動ける範囲が狭くなること)が生じる疾患です。日本整形外科学会の報告によると、日本における変形性股関節症の患者数は推計100万人以上とされており、特に中高年の女性に多く見られます。靴下を履く・床のものを拾う・正座をするといった日常動作の痛みとして最初に気づかれることが多く、「なんとなく動かしにくい」という違和感から始まって徐々に進行するケースが少なくありません。この記事では、原因の解説から症状の見分け方・セルフチェック・セルフケアまでを順番にご説明します。
変形性股関節症はなぜ起こるのか|原因を理解しておくことが大切
変形性股関節症の根本には「軟骨の摩耗」があり、その背景にはいくつかの要因が重なっています。
股関節は、骨盤側のくぼみ(臼蓋・きゅうがい)と太ももの骨の丸い頭(大腿骨頭)がかみ合った球関節です。この接触面を覆う軟骨がクッションとして働いていますが、何らかの理由でこの軟骨が傷んでくると、骨どうしがこすれて炎症や変形が起こります。
原因として特に注目されるのは以下の点です。
先天的・発育性の問題として、生まれつき臼蓋が浅い「臼蓋形成不全」(股関節のくぼみが小さく、骨頭をうまく覆えない状態)がある場合、軟骨への負荷が偏りやすく、日本人女性の変形性股関節症の約80〜90%がこれを素因として持つとされています(日本整形外科学会)。
体重・筋力の問題として、肥満によって股関節にかかる負荷は歩行時に体重の約3〜4倍に増加するとされており、軟骨への継続的な過負荷が摩耗を促進します。また、股関節まわりの筋肉(中殿筋・腸腰筋など)が弱くなると、関節を安定させる力が低下し、骨頭と臼蓋の接触面に偏った圧力がかかりやすくなります。
姿勢・歩行パターンの問題として、骨盤が横に傾いた歩き方(トレンデレンブルグ歩行)や、長年の猫背・反り腰なども股関節への負荷を増やす要因になります。

時間帯・動作・部位で分かる|症状の出方で状態を読み解く
変形性股関節症の症状は、「いつ」「何をしたとき」「どこが」痛むかによって、関節の状態や進行度を推測する手がかりになります。
| 症状のパターン | 考えられる状態・理由 |
|---|---|
| 朝起きたときに股関節がこわばる(15〜30分で楽になる) | 夜間に関節内の炎症産物や滑液(関節を滑らかにする液体)が滞留し、動き始めの摩擦抵抗が高まるため。初期〜中期に多い |
| 夕方・長時間歩いた後に痛みが増す | 軟骨のクッション機能が1日の負荷で低下し、骨どうしの接触が増えるため。進行とともに顕著になる |
| 安静にしていても夜間に痛む | 軟骨がかなり摩耗して骨が露出し始めた状態や、炎症が強い時期に起こりやすい。進行期・末期のサイン |
| 歩き始めの数歩だけ痛んで、その後は楽になる | 関節液が動くことで潤滑が改善される「ウォームアップ現象」。初期〜中期に多い |
| 靴下を履く・足の爪を切る動作で詰まる感じ | 股関節の屈曲(曲げる)・外旋(外向きに回す)の可動域制限が出始めているサイン |
| 鼠径部(そけい部)の内側にズキンとした痛み | 股関節そのものの痛みである可能性が高い。臼蓋への圧迫が集中している部位 |
| 片側だけに症状が出る | 先天性の形態異常や、過去のけが・スポーツ歴など、片側に素因が集中していることが多い |
| 両側に症状が出る | 体重過多や全身的な軟骨の脆弱性(もろさ)が関係していることがある |

朝のこわばりが30分以上続く場合は、関節リウマチなど炎症性疾患との鑑別が必要なことがありますので、自己判断せずに整形外科への受診をおすすめします。
自分でできるセルフチェック|股関節の可動域と痛みを確認する
変形性股関節症のスクリーニングに用いられる確認方法を2つご紹介します。あくまで参考としての確認であり、診断を行うものではありません。
チェック1: パトリックテスト(FABER テスト)
股関節の屈曲・外転・外旋の可動域と痛みを同時に確認する方法で、整形外科の診察でも用いられます。
手順:
- 仰向けに寝て、片方の膝を曲げます。
- 曲げた足のくるぶしを、反対側の太ももの上(膝の少し上あたり)に乗せます。
- 乗せた側の膝を、ゆっくりと床の方向へ倒していきます。
- 左右それぞれ行います。
判定の目安:
- 膝が床から拳1個分(約10cm)以上浮いたままで止まる、または鼠径部・股関節まわりに痛みや引っかかりを感じる場合は、股関節の可動域制限や関節内の問題がある可能性があります。
- 健側(症状のない側)と比べて左右差が大きい場合も要注意です。
チェック2: 片脚立ちテスト(トレンデレンブルグ兆候の確認)
中殿筋(お尻の横の筋肉)の弱さや、股関節の支持機能低下を確認します。
手順:
- 壁や椅子の近くに立ち、片脚を床から5cm程度持ち上げます。
- 支えている側の骨盤の高さを鏡で確認します。
- 左右それぞれ10秒間ずつ行います。
判定の目安:
- 片脚を上げた際に、上げた側の骨盤が下がってしまう(支えている側と反対の腰が落ちる)場合は、支えている側の股関節まわりの筋力低下または関節の不安定性が示唆されます。これをトレンデレンブルグ兆候と呼び、変形性股関節症で中殿筋が弱化している際によく見られます。
自宅で取り組めるセルフケア|可動域と筋力を両面からアプローチ
セルフケアによって症状の根本が消えるわけではありませんが、股関節まわりの筋力向上と柔軟性の改善によって、痛みの軽減や動きやすさの向上が期待できます。
ケア1: 腸腰筋のストレッチ(股関節の前面をゆるめる)
腸腰筋(ちょうようきん)は、背骨から股関節の前を通って太ももの骨につく筋肉群で、ここが硬くなると骨盤が前に引っ張られ、股関節への圧迫が増します。
やり方:
- 片膝立ちになり、後ろの膝を床につけます(膝の下にタオルを敷くと楽です)。
- 体をまっすぐに保ちながら、重心をゆっくり前方へ移動させます。
- 後ろ脚の付け根(鼠径部の前側)に伸び感が出たところで30秒静止します。
- 左右それぞれ1日3セット行います。
注意点: 腰を反りすぎず、骨盤をやや後傾(うしろに傾ける)させた状態で行うと、股関節前面へのストレッチ効果が高まります。
ケア2: 中殿筋トレーニング(サイドライイング・ヒップアブダクション)
中殿筋を鍛えることで骨盤の横ブレを抑え、股関節への偏った負荷を軽減することが期待できます。
やり方:
- 横向きに寝て、体をまっすぐにします。
- 上側の脚を、つま先を前に向けたまま床から30〜40cm程度まで引き上げます(骨盤が後ろに倒れないよう注意)。
- 2秒かけて上げ、2秒かけてゆっくり下ろします。
- 1セット15回×1日2セット、両側行います。
痛みが出る場合は可動域を小さくして行い、無理をしないことが大切です。
ケア3: 歩き方・靴の見直し
日常の歩行は1日に数千〜1万歩以上に及ぶため、股関節への累積負荷は非常に大きくなります。以下の点を意識するだけで関節への負担を軽減できます。
- クッション性のある靴を選ぶ: ソールが薄い靴や硬い靴底は、着地のたびに股関節への衝撃が直接伝わります。ミッドソールにクッション素材が使われたウォーキングシューズを優先してください。
- 歩幅を小さくする: 大股歩きは着地時に股関節への剪断力(ずれる力)が増します。歩幅を5〜10%程度短くし、テンポよく歩くことを意識します。
- 杖の活用を検討する: 痛みがある側と反対の手に杖を持つことで、股関節への負荷を体重の約30%軽減できるとされています(日本整形外科学会の変形性股関節症ガイドラインより)。
やってはいけないこと|症状を悪化させる3つの行動
1. 痛みを我慢して長時間歩き続ける
痛みは関節が過負荷であることを知らせるサインです。軟骨にはそれ自体の血管がなく、修復能力が非常に低いため、摩耗した状態で負荷をかけ続けると変形が加速します。「動かさないと固まる」という考えから無理に歩き続けることは、炎症を悪化させる可能性があります。痛みが出たら休息を取り、1回の連続歩行時間を20〜30分以内を目安にコントロールしてください。
2. 正座・あぐら・深いしゃがみ込みを繰り返す
これらの姿勢はいずれも股関節を強く屈曲・内外旋させるため、臼蓋と骨頭の接触面に局所的な高圧力がかかります。特に可動域がすでに制限されている状態でこれらを無理に行うと、軟骨の損傷がさらに進むリスクがあります。床に座る場合は椅子への切り替えを検討してください。
3. 自己判断でのマッサージや強い牽引(引っ張り)
股関節まわりに炎症がある状態で筋肉を強く揉んだり、関節を強引に引っ張ったりすると、周囲の軟部組織(筋・靭帯・関節包)へのストレスが増し、炎症が悪化することがあります。痛みを感じるほどの強い刺激は、「効いている」のではなく「傷めている」可能性があります。
受診の目安|こんなサインがあったら早めに整形外科へ
セルフケアで対応できる段階を超えている可能性があるため、以下のいずれかに該当する場合は速やかに整形外科への受診をおすすめします。
- 安静にしていても股関節の痛みが続き、夜間に眠れないほど強い
- 脚に突然の強い脱力感やしびれが出た
- 発熱(37.5度以上)と股関節の腫れ・熱感が同時に出現した(化膿性関節炎の可能性)
- 股関節の症状とともに排尿・排便の異常が起きた
- 転倒などの外傷後から急激に痛みが増した
- セルフケアを2〜4週間継続しても症状の改善がみられない
- 痛みのために1日の歩行距離が著しく制限されている(500m以内しか歩けないなど)
特に発熱や急激な発症、神経症状(しびれ・麻痺)を伴う場合は、変形性股関節症以外の疾患が隠れていることがあるため、自己判断せずに医療機関を受診してください。
よくある質問
変形性股関節症は若い人にも起こりますか?
はい、起こります。先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全がある場合は、30〜40代で発症するケースも珍しくありません。また、激しいスポーツを長期間続けてきた方でも若い年代で軟骨損傷が進行することがあります。「まだ若いから」と症状を放置せず、早期に専門家へ相談することが進行を遅らせるうえで重要です。
手術しか治療法はないのでしょうか?
進行度によって異なります。初期・中期では、運動療法・体重管理・杖の使用・痛み止めの使用などの保存療法(手術をしない治療)で症状のコントロールが可能なことがあります。末期で日常生活への支障が大きい場合には人工関節置換術が検討されますが、それに至るまでにできることは多くあります。まずは整形外科で現在の進行度を確認することをおすすめします。
靴下が履けないほど股関節が硬くなった場合、元に戻りますか?
すり減った軟骨そのものを元に戻すことは現時点では難しいとされていますが、股関節まわりの筋肉の柔軟性向上や筋力強化によって、可動域の改善が期待できる場合があります。特に腸腰筋・梨状筋・内転筋群の柔軟性が回復すると、靴下を履く動作がしやすくなったと感じる方も少なくありません。継続的なセルフケアと専門家の指導を組み合わせることが大切です。
股関節の違和感や日常動作の痛みを「年齢のせいだから仕方ない」と放置していると、股関節の可動域制限がさらに進み、歩行そのものが困難になるリスクがあります。セルフケアで改善が感じられない場合や症状への不安がある場合は、田主丸整骨院整体院へお気軽にご相談ください。久留米・田主丸エリアから通いやすい環境で、福岡県三井郡大刀洗町からもご来院いただいています。
施術を受けた方の感想レビュー
股関節が痛かったので、来院。カウンセリングもきちんとしていただき痛みの原因の説明も丁寧でした。施術後は痛みも軽減で、楽になりました。
くろすけ様
当院より:股関節の痛みでご来院いただき、施術後に楽になられたとのこと、大変嬉しく思います。変形性股関節症をはじめとした股関節のお悩みは、痛みの原因をしっかり把握した上で、骨盤や股関節まわりの筋肉のバランスを整えていくことがとても大切です。当院では丁寧なカウンセリングを通じてお一人おひとりの状態に合わせた施術を心がけておりますので、気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。引き続きサポートさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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腰痛・肩こり・膝の痛みなど、身体の不調は早めのケアが大切です。当院では一人ひとりの症状に合わせた施術で、日常生活の負担軽減をサポートします。
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