2026/10/26 (更新日:2026/10/26)
就寝中に目覚める変形性膝関節症|福岡県久留米市善導寺町からも来院|田主丸整骨院整体院
夜中に膝の痛みで目が覚めてしまう、寝返りのたびに鋭い痛みが走る——そのような症状で悩まれている方は、変形性膝関節症による「夜間痛」が原因となっている可能性があります。変形性膝関節症は日本整形外科学会の資料によれば国内に約2,500万人の患者がいると推定されており、中高年以降に特に多くみられる膝の慢性疾患です。膝の痛みで眠れない状態が続くと睡眠の質が落ち、日中の疲労感や気力の低下にもつながります。この記事では、夜間痛をはじめとする変形性膝関節症の症状の仕組みから、ご自身で試せるセルフケアの具体的な方法まで、順を追って解説します。
変形性膝関節症とは何か——膝の中で何が起きているのか
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が少しずつすり減ることで骨と骨が直接ぶつかりやすくなり、炎症や痛み・変形を引き起こす疾患です。進行度合いによって症状の出方は大きく異なり、初期では「動き始めだけ痛い」程度でも、中等度以降になると安静時や夜間にも痛みが続くようになります。
軟骨がすり減る主な原因
変形性膝関節症の発症には、複数の要因が絡み合っています。
- 体重の増加: 膝関節には体重の約3〜4倍の負荷がかかるとされています。体重が5kg増えると、歩行中の膝への累積負荷は大幅に増大します。
- 筋力の低下: 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と呼ばれる太もも前面の筋肉が衰えると、膝関節を安定させる力が失われ、軟骨への偏った圧力が強まります。
- O脚・X脚などのアライメント(骨の配列)の乱れ: 脚の骨の並び方が崩れると、膝の内側または外側に負荷が集中し、軟骨の一部だけが集中的にすり減ります。
- 加齢による軟骨の修復能力の低下: 20〜30代の頃は軟骨の自己修復がある程度機能しますが、40代以降は修復が追いつかなくなります。
- 過去のケガや半月板損傷: 以前に膝を傷めたことがある方は、関節内の環境が変化し、軟骨の変性が早まることがあります。

時間帯・動作・部位で分かれる症状の見分け方
変形性膝関節症の痛みは、「いつ」「どんな動作で」「膝のどこが」痛むかによって、関節の状態や炎症の程度を推測するヒントになります。
| 症状の出方 | 考えられる状態 | なぜその時間・動作で強くなるか |
|---|---|---|
| 朝、起き上がって最初の数歩だけ痛む(10〜20分で和らぐ) | 初期〜中等度、関節液(かんせつえき)のうっ滞 | 就寝中に静止した状態が続くと関節液の循環が落ち、軟骨への潤滑が一時的に不足するため |
| 夕方以降・長時間歩いた後に痛みが増す | 中等度、軟骨・周囲組織への累積疲労 | 日中の活動で関節に繰り返し負荷がかかり、炎症性の物質が関節内に蓄積するため |
| 夜間・就寝中に目が覚めるほどの痛みがある | 中等度〜重度、関節内炎症の亢進(こうしん) | 横になると重力による圧迫が変化し、炎症を起こした滑膜(かつまく)が刺激されやすくなるほか、副腎皮質ホルモン(炎症を抑えるホルモン)の分泌が夜間に低下するため痛みを感じやすくなる |
| 階段を「降りる」ときだけ強く痛む | 膝蓋骨(しつがいこつ=膝のお皿)周囲の軟骨摩耗 | 降段時は膝蓋骨にかかる圧力が平地歩行の3〜4倍に増大するため |
| 安静にしていても常に痛む | 重度、または関節内の水腫(すいしゅ=水が溜まった状態)が強い | 関節包(関節を包む膜)が伸張され続けることで神経終末が持続的に刺激される |
| 片側の膝だけ痛む | O脚が強い側の内側軟骨の集中的な摩耗が多い | 体重が一側の膝関節内側に偏って伝わるため |
| 両膝が同時に痛む | 体重負荷・筋力低下・全身的な関節変性が背景にある可能性 | 両脚共通の環境要因(体重・姿勢)が原因として大きい |

特に夜間に膝の痛みで眠れない状態は、関節内の炎症が活発になっているサインである可能性が高く、放置すると痛みの慢性化につながりやすいため、早めに状態を把握することが大切です。
自分でできるセルフチェック
チェック1: 膝の腫れ・熱感の確認(視診・触診による確認法)
- 椅子に座り、膝をまっすぐ前に伸ばします。
- 膝のお皿(膝蓋骨)の上下・左右を、両手の指で軽く押さえてみます。
- 左右の膝を比べ、片側だけ明らかに腫れていたり、触れたときに熱感がある場合は、関節内に炎症が起きている可能性があります。
判定の目安: 左右の膝の大きさに差があり、患側(痛い側)の皮膚温が明らかに高く感じる場合は、関節内炎症や水腫が生じている可能性があります。この状態のまま強い運動を続けると炎症が悪化しやすいため、整形外科への受診をご検討ください。
チェック2: 大腿四頭筋の筋力テスト(Seated Knee Extension Test の簡易版)
- 椅子に浅く腰かけ、背筋を伸ばします。
- 片方の足をゆっくり床から持ち上げ、膝をまっすぐ伸ばした状態で5秒間キープします。
- 左右それぞれ行い、(a)膝を伸ばしきれない、(b)膝がプルプルと震える、(c)途中で痛みが出る、のいずれかが起きるかを確認します。
判定の目安: 5秒間の保持が困難、または左右で明らかに力の差がある場合は、膝を支える大腿四頭筋の機能が低下している可能性があります。筋力の低下は軟骨への負担増加に直結するため、後述のセルフケアで筋力の維持・向上に取り組むことが期待できます。
今日から始められるセルフケア
セルフケア1: 股関節の可動域を広げる「あぐら回し」ストレッチ
変形性膝関節症では、股関節の柔軟性が低下すると膝への代償負荷(かわりに膝が過剰に動かされること)が増えます。股関節まわりをほぐすことで、膝関節への余分な負担の軽減が期待できます。
やり方
- 床にあぐらをかいて座ります。腰が丸まる場合は折りたたんだバスタオルを臀部(おしり)の下に敷くと安定します。
- 右ひざを両手で支えながら、外回りにゆっくりと大きな円を描くように動かします。
- 10回外回りで回したら、今度は内回りに10回回します。
- 左脚も同様に行います。
- 1日2セット(朝・夜各1回)を目安に続けてください。膝に直接圧がかかる動きではないため、夜間痛がある時期でも比較的取り組みやすい方法です。
セルフケア2: 椅子を使った「ミニスクワット」で膝周囲の筋力をつける
膝を深く曲げる通常のスクワットは軟骨への圧が強くなるため、変形性膝関節症には不向きです。椅子の背もたれを支えにした浅い屈伸(膝の曲げ角度を30〜40度以内に抑えたもの)であれば、大腿四頭筋と殿筋(でんきん=おしりの筋肉)を無理なく鍛えられます。
やり方
- 椅子の背もたれを両手で軽く持ち、足を肩幅に開いて立ちます。
- 背筋を伸ばしたまま、膝がつま先より前に出ないよう意識しながら、ゆっくりと腰を斜め後ろに引くように膝を曲げます(曲げる角度は30〜40度程度、正面から見て膝がつま先の向きより内側に入らないようにする)。
- 2秒かけて曲げ、1秒キープし、2秒かけてゆっくり戻します。
- 1セット10回×1日2セットから始め、痛みなく継続できるようであれば15回×3セットに増やします。
セルフケア3: 寝る前の「膝裏のばし」で夜間痛を和らげる
膝の裏側(膝窩部:しつかぶ)の筋肉・筋膜が硬くなると、就寝中の膝の位置が不自然になり、夜間痛の一因となります。寝る前に膝裏をゆっくり伸ばすことで、睡眠中の痛みの軽減が期待できます。
やり方
- 仰向けに寝て、膝を軽く曲げます。
- 両手を太ももの裏側に添え、片脚の膝をゆっくり伸ばしながら、かかとを天井に向けて押し上げます。
- 膝裏とふくらはぎにじんわりとした伸びを感じたところで30秒キープします。無理に伸ばす必要はなく、「痛いけど気持ちいい」ではなく「気持ちいい」と感じる範囲に留めてください。
- 左右各1回を1日1セット(就寝30分前推奨)行います。
やってはいけないこと
1. 痛みを我慢して長距離を歩き続ける
「動かさないと固まる」という考えで痛みを無視して歩き続けると、炎症が活発な時期には関節内の滑膜がさらに刺激され、水腫(膝に水が溜まる状態)が悪化するリスクがあります。炎症の強い時期は「安静と適度な動き」のバランスが重要で、1回の歩行は20〜30分を上限の目安にし、痛みが増した際はすぐに休息することが大切です。
2. 膝を強くマッサージする・関節を強引に曲げ伸ばしする
関節内に炎症がある状態で膝を強くもんだり、可動域を超えた方向に力を加えたりすると、関節包や周囲の靭帯(じんたい)に余分なストレスがかかります。自己流の強いマッサージは炎症を悪化させる可能性があるため、痛みのある時期は「さするように軽く触れる」程度にとどめることをお勧めします。
3. 夜間痛があるのに冷えた環境のまま寝る
気温の低い環境では筋肉・関節周囲の組織が硬直しやすく、血流が低下することで炎症性物質の代謝が滞りやすくなります。ただし、関節が急性に腫れていて触れると熱感がある場合は逆に冷やすことが適切なこともあるため、状態に応じた判断が必要です(詳しくは後述のよくある質問をご参照ください)。
こんな症状があったら整形外科へ——受診の目安
以下のいずれかに当てはまる場合は、自己判断でのセルフケアよりも先に整形外科を受診することを強くお勧めします。
- 膝が突然大きく腫れ上がり、発赤(ほっせき)・発熱を伴う(感染性関節炎や痛風発作の可能性)
- 安静にしていても改善せず、夜間痛が2週間以上続いている
- 膝に強い力がかかっていないのに、突然「ガクッ」と膝が抜ける(崩れ落ちる感覚)が繰り返される
- 膝の変形が急速に進んでいる、または膝が完全に伸びなくなった
- 膝の痛みとともに足先のしびれや感覚の低下が出現している
- 体重減少・倦怠感・夜間発汗など、膝以外の全身症状が同時にある
これらは変形性膝関節症以外の疾患(関節リウマチ・痛風・骨壊死・骨腫瘍など)が潜んでいるサインである可能性があり、画像検査や血液検査による専門的な診断が必要です。
よくある質問
膝の痛みは何科を受診すれば良いですか?
まずは整形外科を受診することをお勧めします。レントゲンや超音波(エコー)検査で軟骨の状態や関節内の水腫を確認でき、変形性膝関節症かどうかを診断してもらえます。診断を受けた上で、理学療法士によるリハビリや、整骨院での運動療法・手技療法を並行して活用することも選択肢の一つです。
温めるのと冷やすのはどちらが良いですか?
急性の炎症がある時期(腫れ・熱感が強いとき)は冷やす、慢性期(熱感が落ち着いているとき)は温めるが基本的な目安です。夜間痛が続いていても膝を触って熱感がない場合は、入浴や温熱パッドで膝周囲の血流を促すことで筋肉のこわばりが和らぎ、痛みの軽減につながる場合があります。判断が難しい場合は、医師や専門家にご相談ください。
放置するとどうなりますか?
変形性膝関節症は進行性の疾患であり、適切なケアをせず放置すると軟骨の消耗がさらに進み、骨と骨が直接接触する状態(骨硬化・骨棘形成)へと移行するリスクがあります。日本整形外科学会の情報では、重度になると歩行が困難となり、人工膝関節置換術を必要とするケースもあります。早期のうちに生活習慣の見直しや適切な運動療法を取り入れることで、進行を緩やかにすることが期待できます。
夜間に膝の痛みで目が覚めてしまう状態は、睡眠不足を通じて体全体の回復力にも影響を与えます。今回ご紹介したセルフケアを無理のない範囲で継続していただくことで、症状の軽減が期待できますが、2〜4週間継続しても改善が感じられない場合や、痛みが強くなっている場合は、ご自身で判断せずに専門家にご相談ください。セルフケアで改善しない場合や症状に不安を感じる場合は、ぜひ田主丸整骨院整体院にお気軽にご相談ください。
施術を受けた方の感想レビュー
10年以上ひざが痛く、整形外科で定期的に注射をしてもらっていたのですが、良くなりませんでした。ところが、こちらで神経系ストレッチの施術を受けたところ、痛みや腫れがなくなり、階段の昇り降りも楽になりました。問診も丁寧で、施術中も詳しく説明してくださるので、安心して受けることができます。
ss様
当院より:長年の膝の痛みが改善されたとのご報告、大変嬉しく思います。変形性膝関節症は整形外科での注射などで痛みを抑えることはできても、根本的な原因にアプローチしなければなかなか改善しにくい症状です。当院では神経系へのアプローチを通じて、痛みや腫れの原因を丁寧に見極めながら施術を行っておりますので、階段の昇り降りなど日常生活での動作が楽になるようサポートしてまいります。膝の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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