2024/09/11 (更新日:2024/10/20)

左側の腰からお尻にかけての痛み・しびれは坐骨神経痛!早期発見と適切な治療が大切

腰痛

なぜ腰痛になってしまうのか?

はじめに

坐骨神経痛は、腰から足にかけての痛みやしびれを引き起こす症状です。左側の腰からお尻にかけての痛みは、坐骨神経痛の主な症状の一つといえます。この症状は、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが原因で発症します。適切な治療と予防策を講じることで、早期に改善が見込めます。この記事では、坐骨神経痛の症状、原因、治療法、リハビリについて詳しく解説します。

左側の腰からお尻にかけての痛み
坐骨神経痛の症状

坐骨神経痛の症状は人によって異なりますが、典型的な症状には以下のようなものがあります。

左側の腰からお尻にかけての痛み

坐骨神経痛の最も一般的な症状は、左側の腰からお尻にかけての鋭い痛みです。この痛みは間欠的に起こり、動作時にひどくなる傾向があります。

前屈姿勢をとると痛みが増すことが多く、長時間同じ姿勢を保つと症状が悪化しがちです。また、咳やくしゃみをすると一時的に痛みが増すこともあります。

下肢のしびれや痺れ

坐骨神経痛では、お尻から太もも、ふくらはぎ、足の甲にかけてのしびれや痺れが生じることがあります。この症状は、神経が圧迫されていることを示しています。

時には、足の指先までしびれが広がり、歩行障害を引き起こす場合もあります。長期化すると、下肢の筋力低下や萎縮も起こりえます。

その他の症状

  • 排尿障害や便秘
  • 下肢の脱力感
  • 足のつり症状
  • 坐骨部のこわばり

坐骨神経痛の原因

坐骨神経痛の主な原因は、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などの整形外科的疾患です。これらの病気により、坐骨神経が圧迫または伸張されることで症状が引き起こされます。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板が膨らみ出て神経根を圧迫することで、坐骨神経痛が発症します。椎間板ヘルニアは、加齢による椎間板の変性や、外傷、重労働などが原因となります。

椎間板が突出した位置によって、症状の出る部位が異なります。腰椎下位ヘルニアでは、お尻から下肢にかけての痛みが出やすくなります。

腰部脊柱管狭窄症

脊柱管が狭くなり、そこを通る神経が圧迫されることで坐骨神経痛が引き起こされます。加齢による変性や、骨棘の発生などが原因です。

歩行時に症状が増悪する傾向があり、前かがみの姿勢をとると一時的に症状が緩和されることがあります。

梨状筋症候群

梨状筋が硬くなり、坐骨神経を圧迫することで発症します。長時間の座位姿勢や中腰の動作が引き金となることが多いです。

梨状筋ストレッチを行うことで、症状の改善が期待できます。下半身の筋力トレーニングも効果的です。

坐骨神経痛の治療法

坐骨神経痛の治療法には、保存療法と手術療法があります。症状の程度や原因疾患に応じて、最適な治療方針が選択されます。

保存療法

  • 安静療法と体位コントロール
  • 理学療法(電気治療、マッサージ、牽引療法など)
  • 薬物療法(鎮痛剤、抗炎症剤、筋弛緩剤など)
  • コルセットや装具の使用
  • 神経ブロック注射

多くの場合、これらの保存療法で症状が改善します。症状の程度や原因疾患によっては、手術療法を選択することもあります。

私の臨床経験からアドバイス

私の経験上、坐骨神経痛の患者様の多くは徒手による加療を行いセルフケアや筋力指導を行うことで改善されます。しかし中には徒手による加療によるもので改善が見られないこともありその場合は種々るを検討することになります。坐骨神経痛で病院にかかり手術を進められた場合でも一度保存療法を検討する選択肢をもっていた方がいいと感じています。

手術療法

保存療法で改善が見られない重症例や、急性期の症状が強い場合は、手術療法が検討されます。手術法には以下のようなものがあります。

  • 椎間板ヘルニア手術(開窓術、内視鏡下手術)
  • 脊柱管狭窄症手術(拡大手術、固定術)
  • 梨状筋手術(外科的剥離術)

手術は神経への圧迫を取り除き、症状の改善と再発防止を目的としています。術後は理学療法を行い、機能回復を図ります。

手術を行った場合のリハビリ

理学療法は、坐骨神経痛の保存療法の中心的な役割を担っています。適切なリハビリを行うことで、症状の改善や機能回復が期待できます。

ストレッチ

ストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、坐骨神経への圧迫を和らげる効果があります。代表的なものとして、以下のようなストレッチがあげられます。

  • 股関節ストレッチ
  • ハムストリングストレッチ
  • 腰椎運動ストレッチ
  • 梨状筋ストレッチ

ストレッチは無理のない範囲で行い、痛みを強く感じる動作は避けましょう。

筋力トレーニング

坐骨神経痛では、腰椎周囲の筋力低下が起こりがちです。筋力トレーニングを行うことで、腰痛の予防や症状の改善が期待できます。

  • 腹筋トレーニング
  • 背筋トレーニング
  • 大臀筋トレーニング
  • 下肢筋力トレーニング

筋力トレーニングは無理のない範囲で行い、専門家の指導を仰ぐことが重要です。

その他のリハビリ

  • 温熱療法(湿布や温熱パックなど)
  • 牽引療法
  • マッサージ
  • 電気治療
  • 装具療法

これらのリハビリ方法は、保存療法の一環としても行われます。症状に合わせて、適切な方法が選択されます。

まとめ

坐骨神経痛は、腰から下肢にかけての痛みやしびれを主症状とする疾患です。左側の腰からお尻にかけての痛みは、坐骨神経痛の典型的な症状の一つです。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因となり、保存療法や手術療法で治療が行われます。理学療法やリハビリを行うことで、症状の改善と再発予防が期待できます。早期発見と適切な対処が重要なため、症状が続く場合は専門医の診察を受けましょう。

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よくある質問

坐骨神経痛の主な症状は何ですか?

坐骨神経痛の主な症状は、左側の腰からお尻にかけての鋭い痛みや、下肢のしびれや痺れです。また、排尿障害や便秘、下肢の脱力感、足のつり症状などを伴うこともあります。症状は動作時に悪化し、長時間同じ姿勢を保つと症状が悪化しがちです。

坐骨神経痛の主な原因は何ですか?

坐骨神経痛の主な原因は、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などの整形外科的疾患です。これらの病気により坐骨神経が圧迫または伸張されることで症状が引き起こされます。

坐骨神経痛の治療法には何がありますか?

坐骨神経痛の治療法には、保存療法と手術療法があります。保存療法には安静療法、理学療法、薬物療法、神経ブロック注射などがあり、多くの場合これらで症状が改善します。保存療法で改善が見られない重症例や急性期症状が強い場合は、手術療法が検討されます。

坐骨神経痛のリハビリには何があるのですか?

坐骨神経痛のリハビリには、ストレッチ、筋力トレーニング、温熱療法、牽引療法、マッサージ、電気治療、装具療法などがあります。これらのリハビリを適切に行うことで、症状の改善と機能回復が期待できます。

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