2026/07/29 (更新日:2026/07/29)
肥満による変形性膝関節症|福岡県うきは市吉井町からも来院|田主丸整骨院整体院
体重が増えると膝への負担はどのくらい増えるのでしょうか。日本整形外科学会の資料によると、平地を歩くだけでも膝関節には体重の約3倍の力がかかり、階段の上り下りでは約7倍にまで達するとされています。つまり体重が5kg増えると、歩行時には15kg、階段では35kg分の余分な負荷が膝に集中することになります。変形性膝関節症は、この繰り返される体重負荷によって膝関節の軟骨が少しずつすり減り、痛みや変形を引き起こす疾患です。膝関節痛でお悩みの方、または「膝が痛いのは太っているせいかもしれない」と感じている方に向けて、原因から日常でできるセルフケアまでを詳しく解説します。
変形性膝関節症とは|体重負荷で膝の軟骨がすり減るしくみ
変形性膝関節症は、膝の骨と骨の間にある軟骨(クッション)が摩耗し、骨同士が近づいたり直接ぶつかったりすることで炎症・痛み・変形が生じる疾患です。肥満はその最大のリスク因子のひとつとされています。
膝関節の内部は、大腿骨(太もも)・脛骨(すね)・膝蓋骨(お皿)の3つの骨と、それを覆う軟骨、衝撃を吸収する半月板(はんげつばん)で構成されています。軟骨は血管を持たないため、一度すり減ると自己修復がほとんど期待できない組織です。
肥満による変形性膝関節症が起こるメカニズムは大きく2段階あります。
1. 機械的な過負荷
体重増加に伴い、歩くたびに膝関節へかかる圧縮力が増大します。この圧力が繰り返されると、軟骨の表面が傷つき、少しずつ薄くなっていきます。特に膝の内側(内側区画)に荷重が集中しやすいため、O脚(内反変形)を伴うケースが多く見られます。
2. 脂肪組織からの炎症性サイトカイン
近年の研究では、脂肪細胞がレプチンやアディポネクチンなどの炎症を促進する物質(炎症性サイトカイン)を分泌し、軟骨細胞を直接傷害することも分かってきています。これは純粋に体重が軽くても肥満体型(内臓脂肪が多い)の方に膝痛が生じやすい理由のひとつです。

時間帯・動作・部位で読み解く|膝関節痛の見分け方
膝の痛みは「いつ」「どんな動作で」「どの部位に」出るかによって、状態の違いを推測することができます。下の表を参考にしてください。
| 状況 | 痛みの特徴 | 考えられる状態・理由 |
|---|---|---|
| 朝起きたとき(動き始め) | 立ち上がる最初の数歩が痛い。15〜30分ほどで軽くなる | 関節液(滑液)の循環が夜間の安静で低下し、軟骨への栄養供給が一時的に不足するため。いわゆる「朝のこわばり」 |
| 歩行開始後しばらくすると痛む | 歩き始めは大丈夫で、10〜20分歩くと痛み出す | 軟骨のすり減りが中等度以上に進行し、体重負荷の蓄積で炎症が増す状態 |
| 階段を降りるとき | 上りより下りで強く痛む | 下り動作では膝蓋骨と大腿骨の間(膝蓋大腿関節)に体重の約7倍の力がかかるため。また大腿四頭筋(太もも前側)が遠心性収縮(ブレーキをかける収縮)を行い、関節への圧迫が増大するため |
| 夕方〜夜に強くなる | 日中の活動後に腫れ・だるさ・痛みが増す | 一日中蓄積された体重負荷と炎症反応が夕方にピークを迎えるため |
| 安静にしていても痛む(夜間痛) | 横になっていても痛む、深夜に目が覚める | 炎症が強い時期(急性増悪期)や、進行した変形による骨への直接刺激 |
| 片側だけ痛む | 左右どちらか一方に限定 | O脚などの姿勢的な偏りで片側に荷重が集中している可能性 |
| 両側が同時に痛む | 左右対称に痛む | 加齢・肥満など全身的な要因が強い、または関節リウマチとの鑑別が必要な場合もある |

「夜間に安静にしていても痛みが強い」「発熱や膝の熱感・強い腫れを伴う」場合は、変形性膝関節症以外の疾患(痛風・偽痛風・関節リウマチ・感染性関節炎など)の可能性もあるため、早めに整形外科を受診されることをお勧めします。
セルフチェック|自分で変形性膝関節症を確認する方法
以下の2つのチェックで、膝関節の状態を大まかに確認することができます。ただし、これらは医療機関での診断を代替するものではありません。あくまで受診の参考としてお使いください。
チェック1:膝の隙間の押し痛みテスト(関節裂隙圧痛テスト)
手順
- 椅子に浅く腰掛け、膝を約90度に曲げます。
- 膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ内側・外側の少し下(膝の横の溝=関節裂隙)を親指でゆっくり押します。
- 左右両方を比較しながら確認します。
判定の目安
押した瞬間や少し強めに押したときに「ズキン」とした痛みがある場合、関節内の炎症や軟骨のすり減りによる関節裂隙の狭小化が疑われます。特に内側(O脚寄りの方向)で強い押し痛みがある場合は、内側区画の変形性膝関節症の可能性があります。
チェック2:片脚スクワットテスト(ステップダウンテスト変法)
手順
- 壁や椅子の背もたれに軽く手を添え、片脚で立ちます。
- そのまま膝をゆっくり30〜40度程度曲げます(しゃがみ込まなくてよい)。
- 左右それぞれ行い、痛みや膝のぐらつきを確認します。
判定の目安
片脚で膝を曲げた際に「膝の内側または外側に痛みが走る」「膝がぐらついて内側に崩れる(knee-in)」場合は、大腿四頭筋の筋力低下や膝関節の安定性の低下が示唆されます。左右差がある場合は特に注意が必要です。
今日から始める変形性膝関節症のセルフケア
変形性膝関節症のセルフケアの基本は「膝周囲の筋肉で関節をサポートする力を高めること」と「体重負荷そのものを減らすこと」の2本柱です。以下の3つのアプローチを組み合わせることで、膝関節痛の軽減が期待できます。
セルフケア1:大腿四頭筋の等尺性収縮トレーニング(膝に負担をかけない強化)
大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)は膝関節を安定させる最重要筋です。痛みが強い時期でも行いやすいのがこの運動です。
やり方
- 仰向けに寝て、片脚の膝の下にタオルを丸めたものを置きます(膝が10〜15度程度曲がる高さ)。
- そのタオルを膝の裏で押しつぶすように力を入れ、太ももの前側を緊張させます。
- 5秒間キープし、力を抜きます。
- 左右それぞれ15回×1セットを、1日2〜3セット行います。
ポイント
息を止めないようにしながら行います。膝が痛むほど強く曲げる必要はなく、ほぼ伸ばした状態でも十分な効果が期待できます。
セルフケア2:腸脛靭帯・股関節外側のストレッチ(膝への偏った負荷を緩和する)
腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)は太ももの外側から膝の外側につながる硬い筋膜で、肥満や姿勢の崩れによって過緊張しやすい部位です。この部位が硬くなると膝が外側に引っ張られ、内側への荷重が偏ります。
やり方(立位での腸脛靭帯ストレッチ)
- 壁の横に立ち、壁側の手で軽く壁を押さえます。
- 壁側の脚を、もう一方の脚の後ろにクロスさせます。
- 体を壁側に倒すように横に傾け、壁と逆側の太もも外側が伸びているのを感じます。
- 30秒キープ → 15秒休憩を左右各3回、1日2回行います。
ポイント
無理に倒しすぎず、「じんわり伸びている感覚」があれば十分です。膝が痛む場合はストレッチを中断してください。
セルフケア3:水中歩行・アクアウォーキングによる体重負荷の軽減
陸上での歩行は膝に体重の約3倍の負荷がかかりますが、水中(腰まで浸かった状態)では浮力によって体重の約50〜70%が軽減されるとされています。これにより、膝への刺激を最小限に抑えながら筋力維持・体重管理の両立が期待できます。
やり方
- プールの腰の深さの場所で、通常歩行より少し大きめの歩幅でゆっくり歩きます。
- 1回20〜30分を目安に、週3日以上継続します。
- 歩く際は体幹をまっすぐ保ち、猫背にならないよう意識します。
プールが利用しにくい場合は、陸上でも靴のクッション性を高め、1回30分以内のウォーキングから始め、体重管理を継続することが膝への負荷軽減に直結します。体重を1kg減らすことで、歩行時の膝への負荷は約3kg分軽減されます。
変形性膝関節症を悪化させる行動
セルフケアと同じくらい重要なのが「してはいけないこと」を知ることです。
1. 痛みを我慢しての長時間歩行・登山
「歩いたほうが膝のためになる」という認識は半分正しく半分誤りです。膝関節痛がある状態で1時間以上の歩行や山道の上り下りを続けると、すでに傷ついた軟骨への圧迫が繰り返され、炎症が急激に悪化することがあります。痛みが出始めたらその日の活動を切り上げるのが原則です。
2. 正座・深いしゃがみ込みを毎日繰り返す
正座の姿勢では膝関節が最大屈曲(120〜150度)となり、関節内圧が著しく上昇します。また深いしゃがみ込みは半月板への圧迫を増やします。和式トイレや床座り中心の生活習慣がある方は、洋式トイレや椅子の使用への切り替えを検討されることをお勧めします。
3. 自己判断での急激なダイエット(過度な食事制限)
体重を減らすこと自体は膝への負荷軽減に有効ですが、急激な食事制限は筋肉量(特に大腿四頭筋)の低下を招き、膝の安定性をかえって悪化させます。日本整形外科学会のガイドラインでも、変形性膝関節症に対する体重管理は「有酸素運動と食事管理の組み合わせ」が推奨されており、極端な食事制限単独は避けるべきとされています。
こんな症状は整形外科へ|受診の目安
以下のサインがある場合は、変形性膝関節症以外の深刻な疾患が隠れている可能性があります。セルフケアを続けるより先に、整形外科への受診を優先してください。
- 発熱(37.5度以上)と同時に膝が赤く腫れて熱を持っている(感染性関節炎・偽痛風・関節リウマチの疑い)
- 転倒や事故などのケガの後から急激に膝が腫れてきた(骨折・靭帯断裂の疑い)
- 安静にしていても痛みが改善せず、夜間にも強い痛みが続く
- 膝が急にガクッと崩れる・ロッキング(膝が伸ばせなくなる)が繰り返される
- 下肢(太もも〜ふくらはぎ)の強いしびれや脱力感がある
- 2〜3週間セルフケアを続けても痛みが変わらない、または悪化している
上記に当てはまらない場合でも、「何となく不安」という段階での相談は早いほど選択肢が広がります。
よくある質問
肥満が原因の変形性膝関節症は、体重を減らすだけで改善しますか?
体重の減量は膝への機械的負荷を直接減らすため、膝関節痛の軽減に有効なアプローチです。日本整形外科学会のガイドラインでも、5〜10%の体重減少で痛みや機能の改善が期待できるとされています。ただし、すでに軟骨のすり減りが進んでいる場合は減量だけでなく、筋力強化や理学療法との組み合わせがより効果的です。
膝が痛いときにサポーターやテーピングは使ったほうがいいですか?
膝用サポーターは関節の安定感を補助し、活動中の痛みを軽減する効果が期待できます。特に「やわらかいタイプのサポーター(スリーブ型)」は血行を保ちながら膝を保護できるため、日常生活や軽い運動時に適しています。ただし、就寝時の長時間装着は血行を妨げる可能性があるため避け、症状が強い場合は整形外科・整骨院で適切な使い方を確認されることをお勧めします。
ウォーキングは続けてもよいですか?それとも休んだほうがよいですか?
軽度〜中等度の変形性膝関節症であれば、平坦な路面での1回20〜30分程度のウォーキングは軟骨への栄養供給や筋力維持に役立つとされています。ただし「歩いた後に痛みが2時間以上続く」「翌日に腫れが残る」場合は歩行距離・時間を減らすサインです。痛みの出ない範囲で継続することが基本の目安になります。
セルフケアを続けても膝関節痛が改善しない場合や、「自分でやっているけれど正しいかどうか不安」という場合は、田主丸整骨院整体院にお気軽にご相談ください。久留米近郊・うきは市吉井町方面からもご来院いただいており、お一人おひとりの状態に合わせた対応をご提案しています。
施術を受けた方の感想レビュー
10年以上ひざが痛く、整形外科で定期的に注射をしてもらっていたのですが、良くなりませんでした。ところが、こちらで神経系ストレッチの施術を受けたところ、痛みや腫れがなくなり、階段の昇り降りも楽になりました。問診も丁寧で、施術中も詳しく説明してくださるので、安心して受けることができます。
ss様
当院より:長年の膝の痛みが改善されたとのお声をいただき、大変嬉しく思います。変形性膝関節症は、軟骨のすり減りや炎症によって痛みや腫れが生じ、日常の動作が辛くなる症状ですが、神経系へのアプローチを含めた施術によって、痛みの緩和や動きやすさの改善が期待できます。当院では、症状の原因をしっかりとご説明しながら、お一人おひとりに合った施術を心がけておりますので、「整形外科では改善しなかった」とお悩みの方もぜひ一度ご相談ください。階段の昇り降りなど日常生活の質を取り戻せるよう、スタッフ一同全力でサポートいたします。
お身体の不調でお悩みなら
腰痛・肩こり・膝の痛みなど、身体の不調は早めのケアが大切です。当院では一人ひとりの症状に合わせた施術で、日常生活の負担軽減をサポートします。
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